2018年

法74条2項申請は、保存と移転のミックス

  • 2018.08.25

所有権の保存登記のひとつ、不動産登記法74条2項は、区分建物の保存登記について、表題部所有者から所有権を取得した者も、保存登記ができると規定しています。そただしこの区分建物が、敷地権付き区分建物である場合に必要なものがあります。当該敷地の登記名義人の承諾書なるものです。あまり聞き慣れない言葉ですが、これは何でしょう? 不動産登記法73条1項より、区分建物については、建物の登記記録に記録された登記は […]

破産者は社長になれる?

  • 2018.08.13

旧商法絵では、「破産手続開始ノ決定ヲ受ケ復権セサル者」は取締役になれませんでした。つまり、破産手続開始の決定は取締役の欠格事由だったので、当然代表取締役(社長)にもなれませんでした。(この「復権」というのが、また馴染みのない言葉ですが、これは別の機会に譲ります。要するに、権利を回復することと理解して良いかと思いますが、実はいろいろな形の「復権」があります)条文からわかるように、自己破産開始決定があ […]

監査等委員会の「等」は何か?

  • 2018.07.28

「指名委員会等設置会社」と「監査等委員会設置会社」という文字の並びをはじめて見た時、お腹いっぱいな気分になりました。名前を覚えるのも困難で、何が嫌だったか考えてみると「等」のつく位置が微妙に違うせいでした。そんなことは、法律を学ぶ上で全然どうでもいい話なんですが・・・・私のような整理が苦手な頭には、こういう些細なことが躓きのきっかけになるのです。 指名委員会等の「等」は、指名委員会以外の報酬委員会 […]

株式の譲渡の対抗要件

  • 2018.07.15

株券は現在は、「発行しない」のが基本です。(以前はデフォルトが「発行する」でした)株券を発行する会社は、株券を発行する旨を定款で定めます。株式の譲渡について考えるとき注意するポイントは、「株券発行会社か否か」ということと「それを誰に対抗するのか(第三者か会社か)」ということです。 株券を発行しない会社では 株券の譲渡は当事者の「意思表示」(民法の一般原則)で足ります。 それを会社と第三者に対抗する […]

時効完成を知らずにした債務の承認は、時効利益の放棄に当たるか

  • 2018.07.13

時効利益は「放棄」できますが、知らない利益は「放棄」できないことになっています。 では、下記の問の答えはどうなるでしょうか? 債務者が時効完成を知らず債務を承認した。債務者は時効の援用をできるか? 答えは「できない」です。 ここで私は、知らない利益は放棄できないはずなのになぜだ?と思いました。 もうひとつ問題です。 債務者が時効完成を知らずに債務を承認した。債務者は時効の利益を放棄したことになるか […]

債務者主義と債権者主義(つまり危険負担の話)

  • 2018.06.29

いつも「債務者主義」と「債権者主義」がこんがらがってしまう私です。なぜだ!理由はとても単純でした。 「債権者主義」と「債務者主義」の意味がわからずに暗記しようとしていたせいです。 ここで整理します。 以下は引用です。 債権者主義は、債権者に泣いてもらう主義のことです。 債務者主義は、債務者に泣いてもらう主義のことです。 (早稲田経営出版 「山本浩司のオートマシステム 民法I」から一部抜粋) つまり […]