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2020.10.09 update

個人事業主、セーフティネット4号にチャレンジする

 

世間は今もコロナに揺さぶられています。私はIT業界の隅にいるので、被害が直撃はしていませんが、不景気が続けば大幅に仕事が減る可能性はあります。

この混乱が本格化してきた3月初旬、私は奇妙な緊張感に包まれていました。私が思い出したのは、BBCのドラマ『SHERLOCK』のシーズン1エピソード1。シャーロックの兄マイクロフトが、ワトソンの左手を握って次のように語るシーンです。

驚いた。この街をうろつく多くの人間が見ているのは通りと店と車だけ。だがシャーロックのそばにいれば戦場を見る、君もすでに見ただろう。左手が時々震えるようだね。セラピストの診断は心的外傷後ストレス障害、戦場での記憶に苦しめられていると。誤診だ。そのセラピストはクビにしろ。君は今ストレスにさらされているのに、手は震えていない。戦場を忘れたがってはいない。恋しいんだ。戻れてよかった。

BBC『SHERLOCK』シーズン1エピソード1『ピンク色の研究』

ここからは、サバイバルになるな、というのが3月初旬に感じたことです。なんとしても生き残らなければ。手元に現金を置いておかなくてはと思いました。そこで初めて融資を申し込んでみることにしました。

最初は個人事業主が最も借りやすい、政策金融公庫の『新型コロナウイルス感染症特別貸付』を考え、書類まで作成しましたが、新型コロナの影響で通常よりも貸付の要件が緩和されています。この機会に、銀行からお金を借りてみようと思いました。とはいえ、プロパーで新規の借り入れをするのは難しいと考え、セーフティネット4号認定(信用協会の保証付き)を選びました。私の場合、自宅事務所で雇用者もおらず、年間の固定費のメインの外注費もそれほどありません。運営・諸経費として借り入れ可能な額はそれほど大きくありませんが、2ヶ月ほどで無事契約にたどり着きました。その時の流れなどを記しておこきます。

まずGWの終わりごろに、最寄りの地銀に電話をして、借り入れの申込みを伝えました。後日、指定の書類(2期分の確定申告書)と3年分ほどの⽉次推移 (損益計算書)を持って相談に行きました。そこで、セーフティネット4号認定用の書類をまずは頂き、市役所で認定を頂いたら連絡することになりました。

セーフティネット4号認定を取ることは簡単です。規定の書類と、前年度と直近の売上が分かる残高試算表を揃えて、市区町村へ提出すれば、自動的に認定書をもらうことができます。認定書を銀行に提出してしまってから気がついたのですが、この認定書、他の補助金などの申請にも使える場面があるので、コピーをとっておくべきでした。(契約完了後に、こちらの書類は返却されましたが)

ここで疑問がありまして。4号認定の場合「原則として最近1か月の売上高等が前年同月比20%以上減少 しており、かつ、その後2か月を含む3か月間の売上高等が前年同期比20%以上減少することが見込まれること」とあります。「その後2ヶ月を含む3ヶ月間の売上」はあくまで予測なので、その後の状況で、売上が増加したらどうなるんだろう?ということでした。
銀行の方のお返事はこうでした。「正直、市は認定を出すだけなので、一度認定した後どうなるかは、ほとんど気にしていません。」なるほど。

次は、信用保証協会の審査です。銀行に借りてみたいが、プロパー融資は厳しいだろうと考えて信用保証協会を通す道を選んだので、ここが肝になるだろうと考えていました。実際には記入項目はやや多いものの、行員の方の指導のもとで記入したので、苦労はしませんでした。

ここから信用保証協会の審査を待つこと1ヶ月。銀行の担当者から電話があり、追加の資料が必要であること、当初の希望金額の3分の1ほどなら保証できるが、希望金額が本当に必要かどうかと言われたことを伝えられました。
要求された追加の資料は以下になります。

  • 過去の就職先の会社名称および住所
  • 自宅件事務所の仕事場の写真
  • 取引先からの入金記録(通帳の写しやネットバンキングの振り込みのあった箇所の記録)

上記は何かといいますと、「実際に仕事をしている実体があることの証明」です。政策金融公庫との初取引に時間がかかるのは、企業実体があり、かつ暴力団等不正な関係がないかどうかの調査が手間だからと、ネットの記事で読んだことがあります。(故に2度目からは審査がスムーズになる、とありました)信用協会でも同じ事なのかもしれません。

要求されたのは上記の資料のみでしたが、貸付金額に疑問があるとのことで、追加で費用が必要な理由を説明する資料を作成することに。先方の提示した(三分の一の)金額でも良かったのですが、追加資料を提出して失うものはないわけで、物は試しです。現在の状況・今後の傾向の予想・対応策・3年後からの収益の割合予想のグラフ・資金の使いみちの概算などを入れ、A4サイズ2枚程度にまとめました。

更に2週間ほどで返答があり、無事申込み資金の満額での貸付にいたりました。銀行の担当者の方からは、「追加の資料、ありがとうございました。あの書類が気に入っていただいたみたいなので」と言われて、ほっとしたのを覚えています。実際にお金が振り込まれたときよりも、書類を受け入れてもらえた時の方が嬉しかったような・・・お金を借りるために書類を作ったのは初めての経験でしたので。

初回の取引が一番審査が厳しいということを考えると、この機会に政策金融公庫にも申込みをして少額でも、一度審査を通しておくと良いのかもしれない、と思う今日このごろです。やはり経験することは貴重です。かつ失敗したからといってなくすものがあるわけではないのですから。