司法書士試験では合否を決するとも言える根抵当権。色々ごちゃごちゃ考える前にまずは基本をしっかり押さえたい。下記については、完璧に頭に入れていないと常に頭が混乱します。(1)元本の確定事由とその時期(2)元本確定の前後で何…
他人物売買と損害賠償
他人物売買は、買主が悪意の場合、契約解除はできますが、損害賠償はできない、というのが基本です。私のような早とちりな人間は、上記を覚えると、問題文に「悪意の買主」+「損賠賠償」=できない!と決めつけてしまいます。が、ここに…
牽連性がネックね、留置権
留置権は非常にシンプルな物権です。できることは、目的物を自分のところに留めておけるだけ。優先弁済権はないし、物上代位もできませんが、持っていることはずっとできるので、ある意味最強です。法定担保物権なので、設定契約をするこ…
選任と選定?
法律用語は、普段なら聞き流してしまう「似た言葉」を明確に分けて使っているので、その区分を正確に把握することが大事なのです。この手のことは、法律用語の基礎知識的な書籍で網羅できるのですが、いかんせん無味乾燥な内容なので、私…
会社法第322条1項・2項・3項の関係
会社法第322条の1〜3項を抜粋します。 ① 種類株式発行会社が次に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該行為は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の…
法74条2項申請は、保存と移転のミックス
所有権の保存登記のひとつ、不動産登記法74条2項は、区分建物の保存登記について、表題部所有者から所有権を取得した者も、保存登記ができると規定しています。そただしこの区分建物が、敷地権付き区分建物である場合に必要なものがあ…
破産者は社長になれる?
旧商法絵では、「破産手続開始ノ決定ヲ受ケ復権セサル者」は取締役になれませんでした。つまり、破産手続開始の決定は取締役の欠格事由だったので、当然代表取締役(社長)にもなれませんでした。(この「復権」というのが、また馴染みの…
監査等委員会の「等」は何か?
「指名委員会等設置会社」と「監査等委員会設置会社」という文字の並びをはじめて見た時、お腹いっぱいな気分になりました。名前を覚えるのも困難で、何が嫌だったか考えてみると「等」のつく位置が微妙に違うせいでした。そんなことは、…
株式の譲渡の対抗要件
株券は現在は、「発行しない」のが基本です。(以前はデフォルトが「発行する」でした)株券を発行する会社は、株券を発行する旨を定款で定めます。株式の譲渡について考えるとき注意するポイントは、「株券発行会社か否か」ということと…
時効完成を知らずにした債務の承認は、時効利益の放棄に当たるか
時効利益は「放棄」できますが、知らない利益は「放棄」できないことになっています。 では、下記の問の答えはどうなるでしょうか? 債務者が時効完成を知らず債務を承認した。債務者は時効の援用をできるか? 答えは「できない」です…