商法・会社法

代理権の消滅

  • 2021.07.14

代理権の消滅事由という問題があります。これだけなら至って簡単です。条文そのままなので。 第111条代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。一  本人の死亡二  代理人の死亡又は代理人が破産手続開始決定若しくは後見開始の審判を受けたこと。② 委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。 ここだけ読むと、破産手続開始決定と後見開始は本人については消滅事由に当たりません […]

六法か、参考書か。

  • 2021.04.24

参考書を中心に勉強をしていて、六法を見るのは億劫な感じがする面倒くさがりな私です。目が悪いから、字が小さすぎるし。でも。条文で覚えたほうがいいな、と思うこともままあります。 会社法366条と会社法391条 取締役会の招集は、基本は各取締役が招集できますが、取締役会または定款によって特定の取締役を招集権者に定めることが出来ます。対して、監査役会については、各監査役が招集し、特定の監査役を招集権者に定 […]

選任と選定?

  • 2019.02.10

法律用語は、普段なら聞き流してしまう「似た言葉」を明確に分けて使っているので、その区分を正確に把握することが大事なのです。この手のことは、法律用語の基礎知識的な書籍で網羅できるのですが、いかんせん無味乾燥な内容なので、私の場合最後まで読み通すのが困難です。やはりその場その場で、その語にあたった時に調べて覚えるしかないようです。 で、「選任」と「選定」です。会社法によく出てくる用語で。日常ではほぼ同 […]

会社法第322条1項・2項・3項の関係

  • 2019.01.22

会社法第322条の1〜3項を抜粋します。 ① 種類株式発行会社が次に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該行為は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。 一  次に掲げる事項についての定款の変更イ 株式の種類の追加ロ 株式の内容の変更ハ 発行可能株式総数又は発行可能種類株式総数の増加 ② 種類株 […]

破産者は社長になれる?

  • 2018.08.13

旧商法絵では、「破産手続開始ノ決定ヲ受ケ復権セサル者」は取締役になれませんでした。つまり、破産手続開始の決定は取締役の欠格事由だったので、当然代表取締役(社長)にもなれませんでした。(この「復権」というのが、また馴染みのない言葉ですが、これは別の機会に譲ります。要するに、権利を回復することと理解して良いかと思いますが、実はいろいろな形の「復権」があります)条文からわかるように、自己破産開始決定があ […]

監査等委員会の「等」は何か?

  • 2018.07.28

「指名委員会等設置会社」と「監査等委員会設置会社」という文字の並びをはじめて見た時、お腹いっぱいな気分になりました。名前を覚えるのも困難で、何が嫌だったか考えてみると「等」のつく位置が微妙に違うせいでした。そんなことは、法律を学ぶ上で全然どうでもいい話なんですが・・・・私のような整理が苦手な頭には、こういう些細なことが躓きのきっかけになるのです。 指名委員会等の「等」は、指名委員会以外の報酬委員会 […]

株式の譲渡の対抗要件

  • 2018.07.15

株券は現在は、「発行しない」のが基本です。(以前はデフォルトが「発行する」でした)株券を発行する会社は、株券を発行する旨を定款で定めます。株式の譲渡について考えるとき注意するポイントは、「株券発行会社か否か」ということと「それを誰に対抗するのか(第三者か会社か)」ということです。 株券を発行しない会社では 株券の譲渡は当事者の「意思表示」(民法の一般原則)で足ります。 それを会社と第三者に対抗する […]