フリーランサー、絶体絶命の就活 その1
別にコロナの所為、というわけでもないのだけど。ここのところ、仕事が減った。私はフリーランスのWEBデザイナーで、このジャンルの職歴は20年近い。技術の問題とかセンスの問題とかいったことも勿論あるけれども、最も問題だったのは継続的に取引をしていた会社から仕事の依頼が途絶えたことだ。こうなる前から、特定の会社に依存していたことは認識していたが、ここへ来てそれが決定的になった。もっと手は早くに打つべきだったが、今更言っても仕様があるまい。
ここで話をリアルにするため、私の現在の生活と問題点をあげておくと、住むところはある(所有マンションに母と同居している)。独身で50代の女性、未婚。最終学歴は修士(大学)。所有資格は、宅建士(一応登録しているが実務経験はない)、それと行政書士の試験に合格はしているが未登録。諸々の理由から結構な借金と支払いを残しているので、毎月の支払いは結構ある。
フリーランサーといえども、経営者ではあると私は考えているので、人に雇われようなどと考えてみたこともなかった。(それはあまりにも安易な解決策だと思っていた、のかもしれない)しかし、私は今喫緊の課題として、兎に角手元の現金が必要である。私の職種の売上は現金化が遅い。今日の仕事を今月納品すると、締めは月末になり、支払いはその1ヶ月後というのが通常のパタン。中には締めから40日〜50日の支払いサイトというケースもある。それでは今、到底間に合わない。
こうなる予感と危機感は一応以前からあって、準備は進めていたつもりだったが、思ったよりも早く危機的状況に陥った。まじで痛い。
継続的な取引のあった会社に泣きつくという手段も一応あるが、その仕事がベストでないことは分かっているし、裏切られた気分もあるから、心理的に気が進まない。まずは新しい顧客を探すことと、新しい仕事を「作る」ことは絶対に必要である。
とは言え、新しい仕事や顧客が定着し、お金になるまでには時間が必要で、今必要なのは元気と現金である。ここで倒れるわけにもいかないので、この苦しい局面を乗り切らねばならない。ブログなんか書いている場合かという声もありそうだが、書いていると少しは気持ちの整理がつくので、精神安定剤として書いているのと、どこかにいる「今ピンチだ!」の人に、「私もピンチだ、頑張ろう!」と言いたくて書いている。人によるだろうが、「ああもうだめだ」と思っている時に、成功者の話なんかあまり聞きたくない。人のピンチを見て「私はまだマシだ」と思いたい。そして辛くもその人と私がピンチを切り抜けられますように、と祈りたい。
このような流れで即金欲しさに、私は就活(といってもバイトかパートだが)を始めた。しかし、なんといっても年齢の問題がある。Wワーク歓迎とか未経験歓迎とか、求人側は美味しいことを並べてはいるが、それは建前というものである。実際、様々な求人サイトに登録してみて1ヶ月ほど内容を見ているが「いつまでも求人している会社」というのが結構ある。実際の応募はそれなりにあると思うので、なかなか決めないのか、掲載元は派遣会社なので一種の「釣り広告」なのか、余程定着率が悪いのか、思いつく理由はその位しかない。私が採用側だとしても、フリーランスの50代を雇う理由はない。
それでもやってみて、分かったことも色々ある。これはこれで社会勉強にもなる。フリーランスに求められるものと雇われる場合に必要とされる要素には結構な違いがあることも感じた。特に私はWワークで、1日の中で多くの時間を割けるわけではない。20代・30代ならまだしも、私はこちらの都合を一方的に述べているにすぎない。かなり我儘だな、と思う。
「世の中は楽しい」というブログタイトルを選んだのだ。いかなる時も楽しまねば。この危機的状況を抜け出す道を探るしかない。というわけで、就活と仕事作りのエピソードは次回に続く。