ブロックテーマとACFのカスタムフィールド

ブロックテーマとACFのカスタムフィールド

いやはや、このために人生の丸2日ほど無駄にしてしまいましたが、夜中になってやっと解決しました。考えてみれば単純なことだったような気がしますが、すっきりした気分なので、忘れないうちに記事を書いておきます。

ACFをブロックテーマで利用する代表的な方法

  1. ACF Proを利用してACF Blocksを作成し、ブロックエディターの中で呼び出す方法
  2. 従来の方法で投稿画面にカスタムフィールドを表示して入力する方法
  3. ACFショートコードを使って表示する

まず、ここが私の躓きの原因だったのですが、①の方法では固定ページや投稿のようなsingleページ内ではカスタムフィールドを表示することが出来ます。またCSSを読み込ませれば、投稿画面でWYSIWYG的に、実際の表示と同じ見た目を実現することが出来ます。ただし、この方法で入力したカスタムフィールド(ACF Blocks)は、今ところ「クエリーループ」内で利用しても値を表示することが出来ません。

例えば、アーカイブテンプレートでは、クエリーループを使いますが、クエリーループの中で「acf_register_block_type」や「register_block_type」で作成したカスタムブロック使う場合は、②の方法を利用する必要があります。

③については、デフォルトでは「クエリループ」内でACFショートコード(ACFのカスタムフィールドをショートコードを使って手軽に表示する機能)は使えませんが、これを解決する自作プラグインを公開してくれている方がいます。

ではそれぞれの方法について、説明します。

①ACF Blocksを利用してカスタムフィールドを表示する

例として、会社名を表示するカスタムフィールドを表示させてみます。以前はACFブロックはfunctions.phpへの記述のみで登録していましたが、6.0からはblock.jsonの利用が推奨されていますので、その方法を使ってみます。設定はここにあるもの以上に色々ありますが、ここでは最低限の単純な事例で試してみます。

functions.php
function child_register_acf_blocks() {
    /**
     *ACFカスタムブロックの登録
     * register_block_type();
     *
     * @link https://developer.wordpress.org/reference/functions/register_block_type/
     */
    register_block_type( __DIR__ . '/acf-block/company' );
}
add_action( 'init', 'child_register_acf_blocks' );

ブロックテーマ内に「acf-block」フォルダー、その中に更に「company」フォルダーを用意します。この中にblock.jsonと表示用のテンプレート「company.php」を作成します。フォルダを作って各々にjsonファイルを入れるのは面倒ですが、将来的に機能を分離出来るように、1つのブロックに対し1つのjsonファイルが推奨されているようです。

block.json
{
    "name": "company",
    "title": "会社名",
    "description": "会社名",
    "icon": "wordpress",
    "category": "custom-layout-category",
    "align": "center",
    "apiVersion": 2,
    "acf": {
        "mode": "edit",
        "renderTemplate": "./acf-block/company/company.php"
    },
    "supports": {
      "align": false
    }
}
company.php
<?php
	$company = get_field('company');
?>
<h3><?php echo $company ?></h3>

ここまで準備したら、ACFでカスタムフィールドを作成します。

シンプルなテキストフィールドの例ですが、他のフィールドでも扱いは今までと同様です。肝になるのは「設定」の「Location Rules」の「このフィールドグループを表示する条件」で「ブロック」を選択し、先程のblock.jsonの中で指定した「title」である「会社名」を選択することです。このようにして作成した独自のブロックは、他のブロックと同様に表示され、ブロックエディターの中で利用・表示することが可能になります。

投稿にブロックを挿入して、値を入力します。

表示を確認してみます。

②投稿画面にカスタムフィールドを表示して入力する方法

固定ページや投稿で利用する場合は①の方法で良いのですが、クエリーループの中で使いたい場合(アーカイブなど)は上記の方法では表示できません。

block.jsonの記述と表示テンプレートを作成するところまでは①と同じですが、表示用のテンプレートでは、投稿のIDを取得して値を取得します。

company.php
<?php
	$company = get_field('company', get_the_ID());
?>
<h3><?php echo $company ?></h3>

このケースではLocationをACFブロックにせず従来のように、投稿に表示させる必要があります。

カスタムブロックを使わず、従来どおり、カスタムフィールドに値を入力します。

ブロックテーマエディターのアーカイブのクエリーループ内に、カスタムブロックを配置します。

ループの内部に、カスタムフィールドが出力されます。

③ACFショートコードを使って表示する

ACFショートコードは、簡易的にシンプルなテキストフィールドを表示する方法ですが、クエリーループの中では今の所利用できません。

これについは、下記の記事の中で独自のプラグインを作ってくれています。
https://myeasyguide.com/blog/use-acf-custom-fields-in-query-loop-block/
こちらをインストールすると、クエリーループの中でACFショートコードが使えるようになります。

[acf field="company"]

まだまだこれから・・・

ブロックエディターもブロックテーマもまだまだ開発途上で、今後もっと便利になると思いますが、現状はこの方法で乗り切ればいいのかなと考えています。ただ、ACFを使わずに独自のPHPを利用したい場合、自分でカスタムブロックを作るのは相当面倒。「Lazy Blocks」や「Genesis Custom Blocks」のようなプラグインを使う必要がありそうです。リッチな前後記事リンクを作りたかったので、先日利用しましたが、この方法が一番簡単でしたので、次回こちらもまとめておきたいと思います。

参考記事

https://joeyfarruggio.com/wordress/register-acf-blocks/#register-block

https://myeasyguide.com/blog/use-acf-custom-fields-in-query-loop-block/